近年、うつ病は大きな社会問題となっていますが、実は社会人だけでなく、就活生もうつ病になる可能性があります。
この記事では、就活うつの予防方法と、なってしまった時の対策方法を紹介しているので、就活で悩んだり不安を抱えている人に読んでもらえればと思います。
・就活うつになりやすい人の特徴
・就活うつの予防方法
・就活うつになってしまったら
就活うつとは

就活うつとは、
就活中に「内定が取れない」「面接に受からない」などがストレスとなり、メンタルに異常をきたす事
を言います。
その結果、最終的にうつ病になり「就活ができない」「学校に行けない」ということになってしまいます。
また、ストレスが解消されないまま入社し、働く事ができずに辞めてしまう場合もあります。
一説には、就活生の7人に1人は就活うつとも言われています。
もちろん、就活生の全員が病院に行ってる訳ではないので、実際はもっと多いと想定されます。
つまり、就活生にとって決して他人事ではないし、大丈夫だと思っていても潜在的にうつ病になっている可能性があるということです。
就活うつの症状

うつ病の症状は、大きく「心の症状」と「身体の症状」に分けることが出来ます。
心の症状
◆なにをしても楽しくない・やる気が出ない
心が正常に反応しなくなり、本来であれば楽しかった事を楽しめなくなったり、好きな事にもやる気が出なくなります。
◆過剰なマイナス思考
普通なら気にしなかった事も、悪い方向に捉えてしまいます。
また、自分のせいでもないに、全て自分の責任だと考えてしまいます。
◆イライラする
些細な事でイライラしたり、他人のせいにしたり、自分の怒りをコントロールできなくなります。
◆自己否定
「自分はダメな人間だ」「自分は社会に必要とされてない」と思い、酷い場合は自殺まで考えるようになってしまいます。
身体の症状
◆眠れない
うつ状態になった時、身体の異常として最初に出てくるのが睡眠です。
心療内科の問診でも必ず「睡眠はとれていますか?」と聞かれます。
眠る前に嫌な事を思い出したり、嫌な夢で起きてしまったりと、ちゃんと眠れていない人は、うつ病を疑いましょう。
◆食欲不振
お腹が空く時間でも全く食欲が沸かなかったり、つい食べ過ぎてしまうような症状が出てきたら注意しましょう。
◆倦怠感
うつ病の約半数が、やる気の低下や体のだるさを訴えています。
その他にも「やる気はあるのに体が動かない」「熱がある」といった場合も注意が必要です。
◆動悸・息切れ・吐き気・ 胃痛・下痢 etc...
身体からのSOSなので、このような症状が出たらすぐに病院へ行きましょう。
もしうつ病で留年しても十分巻き返せますし、もっと言うと会社員に固執する必要もありません。
アルバイトをしながら好きなことをするのも立派な生き方の1つです。
焦らず治療に専念しましょう。
就活うつになりやすい人の特徴

就活うつになりやすい人は、大きく分けて4種類いると言われています。
当てはまる人は、無理せず就活を進めて行きましょう。
1. 完璧主義
付け加えると、責任感や正義感が強い人も当てはまります。
高い目標をもって就活を始め、理想と現実のギャップを埋めるために頑張り続けた結果、気付いたら就活うつになっているケースが多いです。
2. 真面目
このタイプは、コツコツと努力して結果を出してきた人が多いです。
しかし、就活はコツコツ頑張ったら内定がもらえるという世界ではありません。
努力と結果が比例しないことに悩み、就活うつになる人が多いです。
3. 感情表現が苦手
泣いたり笑ったりすることは、かなりのストレス解消に役立っています。
なので、感情表現が苦手な人は、ネガティブな感情が心に蓄積され、その結果就活うつになってしまいます。
4. 周りの目を気にする
このタイプの人は特に要注意です。
友達が内定をもらうと、それと比較して必要以上に悩んでしまいます。
さらに、不採用が何社も続くと「自分はダメ人間で社会に必要とされていない」と思い込み、就活うつになる可能性が高いです。
就活うつの予防方法

就活うつになると、時間もお金も失ってしまうので、予防をしっかりと行いましょう。
◆就活自体を理解する
日本には400万以上の企業があるので、その中から自分に合う企業を見つけるのは、基本的に無理です。
採用に関しても、同じ企業に長く居ただけの人が、偉そうに人を選んでるだけです。
おしゃべりが上手いだけの学生が複数の内定を獲得することもありますし、優秀なのに緊張でうまく話せず不採用になる人もいます。
人が人を選んでいる時点で平等ではないという事を理解しておきましょう。
「採用システムは欠陥だらけだ」と思っておけば、少しは気が楽になるのではないでしょうか。
◆適度な運動
うつ病の主な原因は、ストレスの蓄積です。
ウォーキングでも構わないので、適度に運動をしてストレス発散しましょう。
◆しっかり休む
「忙しい」という漢字は、心を亡くすと書きます。
まさしくうつ病を発症しやすい精神状態なので、適度にリフレッシュする事を忘れないで下さい。
睡眠時間を削るのも、百害あって一利なしなので、絶対にやめましょう。
◆食事をとる
食生活や運動がうつ病に関係しているという論文もあるので、非常に重要です。
一人暮らしの人は大変だと思いますが、
・1日3食
・特に朝食は必ず食べる
・バランスよく食べる
以上の3つを意識してみて下さい。
就活うつになってしまったら

就活うつは、必ずしも自覚症状があるものではありません。
前述した様な症状が出た場合は、すぐに以下の対応を行ってください。
◆病院に行く
「就活うつかも」と思ったら、心療内科を受診して下さい。
就活うつは、適切な治療・休養で直す事ができる病気です。
睡眠薬や抗うつ剤を処方してもらうことで、症状も軽減できます。
◆カウンセラーに相談する
医師は、治療や症状の緩和をしてくれますが、長時間相談に乗ってくれるわけではありません。
病院にはカウンセラーもいることが多く、気軽に相談できます。
悩みを一緒に解決してくれる心強い味方なので、1度相談してみましょう。
◆しっかり休む
就活うつになった場合は、就活をやめて休んで下さい。
自分の身体を犠牲にしてまで入社する価値のある企業は存在しません。
まずは、医師やカウンセラーと相談しましょう。
◆気持ちの切り替え
就活うつになったら、採用のシステムはクソだという事を思い出して下さい。
努力だけではどうにもならない部分も沢山ありますし、面接官の評価がすべてではありません。
たった1つだけ、どんな人間にも平等に与えられているものが、1日24時間という時間です。
貴重な時間を他人の評価のために悩むのではなく、自分が満足するために使いましょう。
就活という洗脳

ここまで、就活うつに関して解説してきました。
最後に、あなたはどうして就活をしているのですか?
家族や友人で「どこの会社受けるの?」と、さも就職するのが当たり前かのような会話をしていませんか?
それはある種、親世代の洗脳とも言えます。
アルバイトしながら好きなことをやったり、在学中にお金を貯めて小さいビジネスを始めるのも立派な選択肢の1つです。
長い人生の中で、就活は1つのイベントに過ぎません。
もう一度、なぜ就活するのか考えて、悔いのない選択をして下さい。