ほとんどの履歴書やエントリーシートにある「趣味・特技」の欄。
どんなことを書けば良いのか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
本記事では、現役人事のインタビューをもとに「趣味・特技」の書き方をご紹介します。
・「趣味・特技」の書き方
・ちょっと変わった「趣味・特技」
なぜ「趣味・特技」の欄があるのか

現役人事の方(以下Aさん)によると、応募者の人となりや、実際に働く姿を想像するそうです。
志望動機や自己PRは、企業の求める人物像に合わせてくる人もいますが、「趣味・特技」は自然体な答えが多いと言います。
また「趣味・特技」は、面接の雰囲気を和らげるためのアイスブレイクとして使われます。
さらに「趣味や特技で面接官と親しくなり内定が決まった」という人が意外と多いので侮れません。
Aさんによると、新卒採用ではポテンシャルや企業文化との相性を重視しているため、「趣味・特技」の時の自然な人となりが企業とマッチしていると、評価が上がるそうです。
志望動機や自己PRも重要ですが、「趣味や特技で面接がうまく進むこともある」という事を頭に入れておきましょう。
「趣味・特技」のポイント

<趣味と特技の違い>
基本的に「趣味・特技」として1つの欄にまとめられていることが多いですが
趣味:純粋に好きなもの
特技:アピールできるもの
と捉えるといいでしょう。
趣味でも「他の人がすぐに真似できないもの」は特技と言えます。
例えばランニングが好きだとして「3年以上毎朝ランニングしている」「○○の大会で3位だった」などの実績があれば、十分特技として通用します。
<好印象の趣味・特技>
基本的には、誇れることやアピールできることなら何を書いても大丈夫ですが、出来れば他の就活生との差別化を図りましょう。
Aさんがおすすめする、面接官に好印象の趣味・特技は以下の3種類です。
◆仕事に関係する趣味・特技
即戦力として期待されやすいです。
・プログラミング
(IT業界やSE志望)
・一度会った人の顔と名前を忘れない
(営業職志望)
・英会話
(海外勤務や駐在のある企業)etc...
◆ユニークな趣味・特技
話が盛り上がり、記憶に残りやすいです。
・マンドリンを演奏できる
・クロアチア語を話せる
・フラッシュ暗算 etc...
◆ギャップがある特技
個性をアピールしやすいです。
・小柄な女性が格闘技のチャンピオン
・真面目で落ち着いた人柄だが一発芸やお笑いが得意
・体育会系のスポーツマンで書道もプロ並み etc...
<避けるべき趣味・特技>
何を書いても大丈夫とは言いましたが、避けるべき趣味・特技もあります。
◆ギャンブル
志望企業に関係がある時以外は、書くのを避けましょう。
◆反社会的活動・犯罪系
ハッキングやいたずらなど、犯罪を連想させるものはNGです。
気を付けたいのが、違法無料サイトの漫画や動画に関すること。
転載のみならず、見るのも犯罪です。
◆思想や宗教に関するもの
面接や履歴書だけでなく、仕事関係の場でも避けたほうがいいでしょう。
占いやタロットなど、スピリチュアル系の話題も好まれません。
◆否定的な意見
趣味や特技で話が盛り上がると、否定的な意見を言ってしまうこともあると思います。
しかし、面接官がそちらの関係者やファンということもありえます。
何かを否定するような話題は避け、相手を不快にさせない気配りをしましょう。
◆書かない
空欄のままにしたり、特になしと書いたりするのはNGです。
面接官に熱意が無いように受け取られてしまう可能性もあります。
「趣味・特技」の書き方

・他の欄とかぶらない内容にする
趣味・特技には話題を広げる効果もあるので、自己PRや志望動機とはかぶらない内容を選ぶと良いです。
・「一言+詳細説明」が◎
面接官に分かりやすく伝えるためには、2段階の書き方をするのがポイントです。
まずは一言で趣味や特技を簡潔に説明し、その後に具体的な説明を加えましょう。
詳細説明ではなるべく数字を入れると面接官がイメージしやすいです。
ただし、細かく説明しすぎてしまうと、アピールすることがなくなってしまうので、説明部分は1、2文程度にし、キーワードとなる単語のみ入れるようにしましょう。
・読みやすく整理する
「趣味・特技」の欄に合わせて文字数を調整しましょう。
「趣味・特技」の欄が同じ場合は、特に区別せず箇条書きにしてしまって大丈夫です。
ちょっと変わった「趣味・特技」

ここでは、先輩達が実際に面接でウケた「趣味・特技」をご紹介します。
◆フラッシュ暗算
子どもの頃からそろばんを習っており、家族と問題の出し合いをしていました。
面接官に実際に問題を出してもらうことで、話が弾みました!
(女性・事務職)
◆家族・兄弟構成や出身地を当てられる
普段から会話のきっかけにしていたことを履歴書に書きました。
大学の専攻をもとに、人の話し方の特徴や身振りをもとに予想するんです。
面接官の方や一緒に面接を受けた人の家族構成や出身地を当てることができました。
外れたとしても、どういうところから予測しているかを話すと盛り上がりました。
(男性・営業職)
◆お腹の音を自由自在に鳴らせる
周りの人のように立派な特技がなく悩んだのですが、笑ってもらえたらいいなと思い披露しました。
入社後に取締役からも『お腹の音の子だね!度胸があって良かったよ!』と覚えてもらっていました(笑)
今でも仕事の飲み会や取引先とのアイスブレイクに特技として使っています。
(女性・営業職)
◆ギリシア語が少し話せる
大好きな映画をきっかけに、ギリシア語を勉強しました。
『どうしてギリシア語にしたの?』
『ギリシアのどんなところが好き?』
『●●はギリシア語で何と言うの?』
など、各面接でかなり深掘りしてもらえました。
当時はそこまでペラペラではなかったのですが、語学への興味・関心が評価されて、内定を頂きました
(女性・総務職)
実は重要だった「趣味・特技」

普通に趣味や特技を書いて終わりではなく、詳細を求められたときにどうアピールするか準備しておきましょう。
また、実際に趣味や特技を披露する場合は、恥ずかしがらずに堂々と行いましょう。
「ノリのいい人だな」「話せる人だな」と感じてもらえれば勝ちです。
「趣味・特技」から話が盛り上がったり、面接官と意気投合することはよくあるので、面接を有利に進めるためにも、必ず対策をするようにしましょう!