就活の中でも、志望動機は最も重要視される項目の1つです。
ですが、あまり深刻に捉える必要はありません。
「志望動機の書き方」「面接での話し方」を抑えておけば、面接官に好印象を与える志望動機になります。
様々な例文も紹介しますので、自分流にアレンジしてみて下さい。
・志望動機の話し方
・志望動機の例文
目次
志望動機の書き方

早速ですが、志望動機の書き方のポイントを3つ、例文を交えながら解説していきます。
1. 結論を書く
世界における日本のプレゼンスを高めたいので貴社を志望しました。
まずは冒頭で「~なので貴社を志望しました。」と結論を書きましょう。
最初に結論を書くことで、採用担当者に着地点を伝えることができるため、分かりやすい文章になります。
2. 志望動機を具体的に書く
父の仕事のため、小学4年生のころからオーストラリアや上海、バンコクに住み、大学ではカリフォルニアに1年間留学しました。
そのなかで、日本の製品は良い、信頼できる、日本人とは仕事がしやすいと言われることもあり、それが自分にとって1番嬉しいことでした。
この部分が1番評価されるポイントとなるため、しっかりと考えましょう。
3. もう1度結論
世界中に拠点を持つ貴社で、世界における日本のプレゼンスを上げるために、その一翼を担えるような仕事がしたいです。
最後に結論を繰り返しつつ、自分のやる気や熱意を書きましょう。
企業としては、新入社員がすぐに辞めてしまったら、大きな損失となってしまうため、やる気や熱意を見ています。
どんな企業も第一志望のつもりで書きましょう。
志望動機の話し方

面接官は、履歴書やエントリーシートを見ながら面接を進めます。
ここで気になるのが
「書いた内容をそのまま話していいのか」
ということです。
答えは△。
書いた内容と一致させつつ、その内容を膨らませたり補完して話すのが正解です。
では、内定をもらった人の違いを実際に見てみましょう。
<エントリーシートの志望動機>
世界における日本のプレゼンスを高めたいので貴社を志望しました。
父の仕事のため小学4年生のころからオーストラリアや上海、バンコクに住み、大学ではカリフォルニアに1年間留学しました。
そのなかで、日本の製品は良い、信頼できる、日本人とは仕事がしやすいと言われることもあり、それが自分にとって1番嬉しいことでした。
世界中に拠点を持つ貴社で、世界における日本のプレゼンスを上げるために、その一翼を担えるような仕事がしたいです。
<面接で話した志望動機>
私は、世界における日本のプレゼンスを高めたいので御社を志望しました。
大学2年生の頃、カリフォルニアに1年間留学しましたが、演劇クラブに入っていました。
文化の異なる人と1つの演劇を作るなかで、衣装や小道具の製作を丁寧にやり、練習の計画を細かく立てていた私はクラスメイトから
「日本人は勤勉で真面目だから仕事でも信頼ができる。真面目な日本人が作るから、日本で作られた製品の質も良い。これは日本人と働く父も言っていた」
と言われ、日本人として評価されたこと、日本の製品が評価されたことが私にはとても嬉しかったです。
このときに、日系企業を世界にもっと進出させたい、世界中に拠点を持ち、あらゆる業界とコネクションを持つ御社で、日系企業がもっと活躍する場を作っていきたいと思うようになりました。
そのことが世界における日本のプレゼンス向上に繋がると思います。
面接では、エントリーシートで書いた内容と同じことを言いつつ、留学のエピソードをより具体的に述べています。
面接官から「3分以内」など時間を指定される場合もあるので、どこを膨らますか事前に考えておきましょう。
また、文面では「貴社」口頭では「御社」など、同じ意味でも表現を変えたほうが良い言葉にも注意しましょう。
志望動機の例文

今までのポイントを踏まえた新卒向けの例文をご紹介します。
現役人事の方に監修して頂いたので参考にしてみて下さい。
適正アピール×損保
あらゆる企業の挑戦をサポートしたいという思いから、貴社を志望します。
私は塾講師のアルバイトの中で「常に生徒の気持ちになって考えること」を意識してきました。
塾講師は生徒の学力向上をサポートする役ですが、サポートするために相手の生徒と対話を重ね、信頼関係を築くこと、困ったときや迷ったときはすぐ相談してもらえる関係を築くことを重視しています。
真剣に向き合ってサポートした生徒が受験の志望校の相談をしてきたとき、宿題の量を調整し、成績が徐々に上がっていくのを実感したとき、大きなやりがいを感じました。
この経験を通し、お客様との対話を重ね、お客様の挑戦をサポートする貴社の姿勢に深く共感し、志望します。
塾講師のエピソードの中で何にやりがいを感じたのか、どう思ったのかを具体的に述べている点が好印象な内容です。
商品への思い入れ×メーカー
化粧品の力で多くの人々を前向きな気持ちにしたいという思いから貴社を志望します。
私は昔からニキビ跡に悩み、合わない化粧品も多くあり、人前に出るのが億劫になるぐらいでした。
ですが、貴社が出している自然派コスメブランド〇〇はニキビ跡をカバーし、肌荒れも予防できました。
私はそのファンデーションのお陰で自分に自信がつき、人前でも堂々と振る舞うようになりました。
私の弟はこのシリーズの男性用のBBクリームを使っています。
化粧品は女性のものという観念を覆し、男性でも使いやすくなったことで、より前向きになれる人が増えたと思います。
化粧品1つで気持ちが前向きになる人を増やしたい、良い商品を男女問わず多くの人に届けたいという思いから貴社を志望します。
「この商品で自分は前向きになれたのだから、同じように前向きになる人を増やしたい」という伝え方をすれば、この企業で働きたいという熱意が伝わります。
社員への憧れ×メガバンク
「広い意味でも個人の領域でも社会に貢献する仕事ができる」という点で御行を志望しました。
銀行は一人一人のお客様と信頼関係を築き、金銭面で個人の挑戦をサポートできます。
そのうえで幅広い業界と関わり、広い意味でも社会に貢献できます。
私は御行でご活躍されている8人の先輩方にお話しを伺いました。
個人のお客様と信頼関係を築いて営業をしている方もいれば、ニューヨークで法人相手にご活躍されている先輩もいらっしゃいました。
目の前の個人を支えることもできれば、世界中のあらゆる産業で活躍することのできる御行のフィールドの広さを感じ、働きたいと強く思うようになりました。
8人の先輩社員の話を聞いたところから、強く志望している熱意が伝わります。
社員への憧れから志望動機を作成する場合は、面接で深堀された時のために、どの部署の、どんな先輩の、どういう仕事ぶりに惹かれたのかを答えられるようにしておきましょう。
挑戦したいこと×コンサル
私が貴社を志望する理由は、ITに関するスキルを活かして様々な企業の役に立ちたいと考えたからです。
ある日系メーカーで働く先輩の話を聞いた際、ITのスキルを活かしていないために、紙ベースでの承認取り付けを行っており、そのために出社する若手社員も多く、技術力を活かせていない現状を知りました。
コンサルタントとして外部から助言をすることで、ITを通した業務効率化の手助けをしたいと思いました。
大学時代に学んだITの知識や資格を生かし、様々な企業の業務効率化の役に立ちたいです。
履歴書に取得した資格を書けば、勉強した事とその会社を志望する理由が直結し、説得力の増す内容になります。
頑張ったこと×広告代理店
良いコンテンツを世の中に届けたいという想いから貴社を志望しました。
学生時代、政府の主催する国際交流事業に参加していました。
この事業の抱える問題は、あまり世間に知られていないため、折角有意義な活動であるのに応募者が少なかったことにありました。
そこで私は応募者の増加を目標に掲げ、SNSやオンライン動画を配信し、活動の魅力を伝えていきました。
その結果、2年後には応募人数は5倍となりました。
この経験を通してソーシャルメディアやオンライン広告を駆使し、良いコンテンツを広く世の中に届けていきたいと思うようになりました。
この志望動機は、頑張った活動を「企業への志望理由」「会社に入ってやりたいこと」に繋げている点で、工夫された書き方となっています。
サークル活動×ゼネコン
私が建設業界に興味を持ったのは、住宅展示場でのアルバイトを通し「空間」という半永久的なものを作ることによって、世の中の産業に貢献していきたいと思ったからです。
貴社の先輩の話を聞いた時、大勢の人を巻き込み、多くの技術者たちと協力して仕事を進めていくことが大切であると感じました。
私は70人規模のダンスサークルのリーダーとして大会に出場したり、動画を配信したりしています。
意見の異なる個人が一つの方向に進むために周りを引っ張っていくことにやりがいを感じています。
これを大きなものを作る貴社で活かし、世の中の産業の発展に貢献していきたいです。
「何がしたいか」をまとめにも繰り返し伝えることで、まとまった内容となっています。
志望動機を伝えよう

志望動機をうまく伝えることで、「企業のどこに惹かれたのか」と同時に「自分がどういう人なのか」というアピールも自然と反映させられます。
自分に近いエピソードや志望する業界は、例文を参考にしながら自分流にアレンジしましょう!